2008年07月27日

そらパパさんの2作目

ブログ『お父さんの「そらまめ式」自閉症療育』でおなじみのそらパパさんの2作目の本がぶどう社から出版されました~。

sorapapa-1.jpg
お父さんもがんばる「そらまめ式」自閉症療育
子どもと家族の幸せプロジェクト
藤居学(そらパパ)著
ぶどう社 2000円


ビール飲みながら一晩で一気に読んでしまいました。
全くストレスなく(つまり気になる部分がなく)、そうなのよね~とウンウン頷いてばかりいました。
立ち位置や療育の方向性が共感できるので、気持ちよく読めました。
特に、仮説-検証の科学の目、まさにそれを支援者やママたちに伝えたくて、日々勉強会を開催している訳なので、納得できる内容でした。

まず
この本は、著者であるそらパパさんが「『親御さんがはじめて読む自閉症の本』として読まれることを意識して、専門用語なども避けて、平易な文章になるよう心がけました」と書かれているように、非常に読みやすいです。

ですが、あくまでも「初めて読む本」の位置づけなので
ある程度、自閉症児の親として年齢を重ねた親御さんや、特にママが読む場合は1章~3章の導入部分は飛ばして、4章「私の経験から」から読むといいと思います。

もちろん、1~3章は導入部なので、この本のテーマの前提となる内容が書かれています。

例えば、子どもが自閉症だと診断された後の人生について下記のように書かれています。
単に「人生のリターン」が減少したというよりは、
むしろ人生という「幸せへの投資」の正確が、
より「ハイリスク・ハイリターン」な方向にシフトした
ととらえるほうが適切です。
(2章9・自閉症療育を生きる、ということ より)

ここを読んで、私は床に転がって大笑いしてしまいました。
まさにこうくんとの日々はハイリスク・ハイリターンだわ~と。
撃沈も多いけど、その分喜びも大きいし、やりがいも感じます。
面倒なほど、燃えるものです。

また、療育に関して、療育施設や医療といった外部のリソース(サービス資源)と家庭との比重に関して下記のように書かれています。
「よりよい外部リソース」を手に入れるのに必死になるよりも、
日々、子どもと接しているパートナーや家族をしっかりとサポートし、
毎日の療育の効率が少しでも上がるように、
自らもさまざまな工夫をこらすことのほうが、
はるかに重要だと理解して下さい。
(3章8・療育とはリソースの最適化でもある より

これは、私も全く同感で、だから、ママがこつこつ工夫できる環境があればと思って作成会とかしているわけですが
診断直後の親御さや、頑張って療育に通っているママには素直に読めない部分もあるのではないかと思うのです。

他にも1章~3章には
きっと理系のパパには最適かもしれないけど、女の私からしたら「そんなに回りくどくもっともらしく説明しなくてもねぇ。男ってメンドクサイわ~」という部分もあるので、
お母様方におかれましては、まずは4章からスタートし、最後まで読んでから1章~3章に戻る、という読み方をオススメ致します。

5章以降は、問題行動のとらえ方や、TEACCH・ABA・絵カードなどの説明や、記録の仕方、課題の作り方なども含めて、とてもコンパクトにまとめてあります。
ABC分析などもわかりやすくまとめてあって、さすが~って感じです。
多少勉強された方だと物足りないと感じるかもしれませんが、この本の目的(初めて読む本)からすれば当然のことです。
自閉症療育の全体像を偏りなく見わたすことができるという点で、若葉マークの時期に読む本としてはとてもいい本です。
巻末の「読書案内」に紹介されている本もいいものばかりです。
ゆうの会報8月号でもご紹介することに決めました。

そらパパさん、お疲れ様でした~。
素敵な本をありがとうございます。












ただ
カードやマッチングまでは一生到達しないであろうお子様を育てている私としては
「TEACCH、ABA、絵カード療育法の3つが現時点における自閉症3大療育法だといっていいでしょう」という一文は、ややひっかかりを感じました。
大抵の自閉症のお子さんは写真や絵に強いからカードはとっても役に立ちますが、「カード」が全く役に立たないこうくんの母としましては、「そんなカンタンじゃないわ~。そこに行くまでにどれだけのステップがあることか(遠い目・・)」ってな感じです。
課題教材作りにチャレンジの項の「まず優先的にマッチングと模倣」という表現にも同じように違和感を感じました。
こうくん、マッチングと模倣は12才の今でもできません。
チョコベビー片手に「ここさわって」とお腹をたたいていた時期はとっても長かったのですが、習得しませんでした。
先日、数年前に作った実物マッチング課題をやらせようとしたら、噛まれました。

こうくんレベルのお子さんに役立つ内容の本は意外に少ないです。
ってことは
やっぱ、そこは自分で書くしかないのでしょうなぁ・・・
こうくんというスペシャルなお子様を授かった私の義務かも。
頑張らねば。
posted by こうまま at 21:04| Comment(9) | TrackBack(0) | 本・TV・映画 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
> こうくんレベルのお子さんに役立つ
> 内容の本は意外に少ないです。

そらパパさんのブログで
『療育は、花を育てるように』
という名言がありました。

スペシャルな花の育て方を本にできるのは、
私もこうままさんしかいないと思います。
Posted by 五合庵 at 2008年07月28日 05:08
私たち夫婦も幸せへの投資がハイリスク・ハイリターンに入りますね(爆笑)。

うちの自閉さんダンナ、最近、クレーン現象と言うのをやっています。詳しく書くと18禁のアダルトなお話なので割愛します。夫婦とも疲れていたら、なぜかクレーン現象をしていることがわかりました。こうままさんのブログを読み出してから、自閉さんの謎がわかるようになってきました。

こうままさんしか出来ないことがありますから。

私たち夫婦しか出来ないこともあるのですから、絶対やってくださいね。応援しています。

ではでは。
Posted by Rosamonde at 2008年07月28日 10:02
お久しぶりです・・・
私、勘違いしてました・・・。
「3大療育法だと言って・・・・」「まず優先的に・・・・」のあたり・・・こうママさんは、そちらの方かと・・・。まことに失礼しました。
こうママ信者?の皆さんの為にも、スペシャル素敵な本を出版されることを期待しています。
ご自分で「書こう!!」と思えるって、凄いですね。尊敬します・・
Posted by のんたん at 2008年07月28日 13:36
◇五合庵様
ええ、あれは名言ですよね。
枯らさないように、大事に育てたいと思います。

◇Rosamondeさん
私の方こそ、いつも気づきを頂いています。
自分にしか出来ないことがあるって、スゴイ事ですよね。
スペシャルなこうくんのおかげです。

◇のんたんさん
ごめんなさい~。
どっちののんたんさんか分からないです~~。
Posted by こうまま at 2008年07月28日 20:24
今日、届きました。
さっそく読んでみようと思います。

まぁ、男とは元来理屈っぽいものです。
めんどくさがらないでしっかり説明して納得させてくださいな。
そんな風にお母ちゃん達には言ってます。

男から言わせてもらえば、女は感情的すぎてめんどくさい。とも言えるわけで…
Posted by やましん at 2008年07月28日 22:15
うはは・・
そうなんですか。
女は
理屈なんかこねてないで、さっさとやってみたらいいのよ!
なのです。

お互いがめんどくさがらずに歩み寄る姿勢が大切・・ですよね♪
Posted by こうまま at 2008年07月29日 00:31
はじめまして。こうままさんのブログいつも楽しみに拝見しております。アクティブな活動に大変感銘を受けております。
こうままさんも、実践本を書かれるのでしょうか?
そうであれば楽しみにしています。
Posted by あやぱぱ at 2008年07月29日 04:24
横道コメントですみません。

言葉は流暢でも、自閉さん度の重たい、ニキ・リンコさんの言葉を借りると『俺ルール』基準マックスの人がいますよ。

『俺ルール』基準マックスの人の詳しい話はミクシィでマイミクさん限定閲覧に書いています。

最近、未診断だが、オヤっと思われる方が増えているみたいです。言葉は流暢だが、自閉さん度が重たい人が増えているとか。当事者活動で頑張っているお仲間さんの所へ『俺ルール』基準で強すぎて、困った親御さんが「医療機関へ行きたいんですけど。どうしましょうか?」と言う話があると聞いています。

昨日、ヘルパーさんが来たけど、『俺ルール』基準マックスの人の話をしたら、最近、オヤっと思うような人がチラホラ見かけますよと言っていたほど。

こうままさんが具体的な実践本を書いたら、言葉は流暢でも自閉さん度の重たい人向けのガイドの1つとしてチョイスするのではないかとわたくし的には思うのですが。

こうままさんのブログって、年々自閉さん度バージョンアップしているダンナの謎を解き明かしてくれていますからね。だから楽しんで付き合っているんですよね。

私たち夫婦が先に出すか、こうままさんが先に出すかですかねぇ~。

と言うことで。
Posted by Rosamonde at 2008年07月29日 10:19
◇あやぱぱさん
はじめまして。コメントありがとうございます。
実践本になるのかどうか分かりませんが、市毛さんとやりとりしながら、考えていきたいと思っています。
でも
皆さんが思っているほど器用じゃないので、時間かかると思います(と、市毛さんにも言ってあります・・笑)

◇Rosamondeさん
>こうままさんのブログって、年々自閉さん度バージョンアップしているダンナの謎を解き明かしてくれていますからね。

そうなのですか!!
やはり、自閉さんて知的障害とは別のものなのですね。
私も、高機能の方の言葉から気づかされることが多々あって、最重度の知的障害のあるこうくんの行動を解き明かすヒントを頂いています。
こうくん、自閉度高いですからねぇぇぇ~。
Posted by こうまま at 2008年07月29日 23:19
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