2012年10月31日

不適応行動とは。

今日の帰り、
コンビニの駐車場に車を止めて
こうくんに「待っててね」と合図して店内に入り、
こうくんが良い子で空きペットボトルで遊んでいるのをガラス越しに確認して買い物をしながら、
さっきまでやっていた研修を思い出し、感慨にふけってしまいました。

昨日、今日、明日と
新城市の主任保育士さん向け第2グループの療育研修。
今日のワークで使った事例の中に、
公園に行く予定なのに、コンビニを見て突進する10歳の男の子の事例があるのですが
実はこの子は7年前のこうくんなのです。

車で移動中、コンビニを通過する度に、私は髪を引っ張られたり、腕を捕まれてハンドルを切り損なったり、マジで危険だったため、運転席と後部座席の間にネットを張ってもらったこともあります。(こうまま暗黒歴史)
net-1.JPG
(自戒の念をこめて)

そのこうくんが
「お財布」や「エコバック」など見て分かるもので見通しを持った対応を続け、
何度も練習して来た結果
コンビニの駐車場に駐めた車中の中で大人しく待っていられるまでになりました。

不適応行動は周りの人間が本人に合わせた支援が出来ていないから起こるのだという事実を私は身をもって体感しています。
そのことに気づかせて下さったのは、
2006年のノースカロライナでの佐々木正美先生の言葉です。
不適応行動とは
彼らが起こしているのではなく、支援する側が彼らに適応できていないから起こるのです。
日本でいわゆる「強度行動障害」と呼ばれている行動を起こす人たちがいらっしゃいますが、こちらが彼らにあわせれば、当たり前ですが、不適応行動は起きないのです。

この言葉を聞いた当時は
「じゃ、こうくんが暴れたり私の髪の毛を引っ張っているのは私のせいなわけ???」とすごく腹が立ったわけですが
今なら「はい、まさにその通りですね~」って言っちゃうくらい素直に聞けます。

つい先日も
こうくんとかなり似た特性のある19歳の青年が
コンビニに行くと脅迫的に商品をカゴに入れてしまって
大人3人でもとめられず、結局毎回5000円くらいの商品を買い取ることになっている。
「とてもタイヘンな方」
という話を聞いて、ものすごく悲しくなってしまいました。

私があの夏、佐々木正美先生に出会っていなかったら
こうくんも、「とてもタイヘンな方」になっていたかもしれません。

実際、
昨年の春休みには
適切な配慮を欠いた対応のせいで
こうくんはとっても「とてもタイヘン」な状況に陥り
戻すのに3ヶ月以上かかりました。(詳しくは2011年4月~6月ブログをどうぞ)

特性に合わせた支援が日本中に広がりますように。

私は
私の出来る事を出来る範囲で
精一杯
伝え続けます。

posted by こうまま at 19:04| Comment(9) | TrackBack(0) | 子育て・子育ち | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
不適応行動。
私も車にネット考えた時期がありました(^_^;)
チャイルドシートも抜け出すし、バタバタ暴れ回る息子。
あの時はそれが何故か分からなかった。

彼は悪くない。知らない、分からない、だけなんですよね。
Posted by ゆうママ at 2012年11月01日 23:25
◇ゆうママさん
え~~~。
ゆうくんも暴れてた時期があったのね。
知らなかった~。

彼らは悪くない、という前提で付き合う方が、絶対建設的だし、精神衛生上もいいし、結果も良好♪ですよね。

Posted by こうまま at 2012年11月01日 23:42
そういう想いの支援員(出来ることなら関わる全ての人)だらけの世の中になってくれ~~~と切に切に願わずにはいられません

自分にできる精一杯・・素敵です。
Posted by たかの at 2012年11月02日 02:52
◇たかのさん
思いつきや、行き当たりばったりの対応ではなく、科学的に実証された方法での支援が広がって欲しいと、私も切に願っています。
でも、10年前の帰国当時に比べたら、もう、雲泥の差なので(なにせ、誰もPECSを知らなかった)きっと、これから先の10年でめっちゃ変わるハズ!!!
Posted by こうまま at 2012年11月02日 19:02
そうなんですよね!
わからなかったり、勘違いしているだけ
なんですよね!!
家も試行錯誤の毎日です。
正しく歯車が噛み合うと驚くほど落ち着いて
過ごせますね。
歯車の合わせ方が複雑なだけで…(苦笑)。

早く正しい知識が広まるといいですね。
私も少ないですが経験を伝える機会がありますが、
こうままの巻き起こす感動の嵐とは大違いで、
感動のさざ波程度しか起こせませんが(笑)。
でも、少しずつ頑張って伝えていこうと思います。
Posted by たいぱぱ at 2012年11月02日 22:10
久しぶりにコメントします。
強度行動障害という言葉を初めてきき、調べてみたらほとんど項目にあてはまり、あ~こういう障害があるんだと、、、わかり、息子への接し方の手がかりみたいなものがつかめそうな気がしました。
まだ沢山勉強しなくてはいけませんが、とにかく息子が今より少しでも、いや、沢山楽しく生活できる環境にできるよう、頑張ろうとおもいました。
Posted by けさんまま at 2012年11月02日 23:52
◇たいぱぱさん
そそ。
歯車が合うと、ビックリするくらい落ち着いて過ごせますよね!
諦めず、伝え続けていきましょう!!

◇けさんままさん
7年前のこうくんも、殆どあてはまっていました。
こちらの接し方次第で、本当に変わります。
一緒に、頑張りましょう!!!
Posted by こうまま at 2012年11月03日 23:23
子供の障害に気づいた頃、状態やREIKOさんの手記から我が子が『強度行動障害』を起こすリスクが高い子だと気づきました。なんとか『強度行動障害』を起こさせずに成長させ家族を守りたい!が療育のスタートでした。

でも、周囲でそれを理解して語りあえる人もいず
とても孤独でした…
周りは「いつ言葉が出るのか?」とか「保育園を目指して」とか「早く普通の子に追い付かせたい」そんな思いで溢れていました。
『言葉じゃないのに…』
(でも、当然言葉が出たら嬉しいけど!!)そんな思いは心に秘め、どこかにわかってくれる人はいないのか?ととても切なかったです(T-T)

だから、こうままさんに出会えて嬉しかったし講演も心に響きました。たくさんの貴重な体験を伝えて下さって本当にありがとうございました。心から感謝しています。
Posted by サポ母 at 2012年11月05日 00:13
◇サポ母さん
そうだったのですね。
私は佐々木先生のお話を伺うまで「強度行動障害」という単語は全然知らなかったです。(アメリカでは使わない単語なので)
行動援護の講師をするようになってから、こうくんも対応次第ではすぐにそうなる可能性のある子なんだなぁと再確認しています。

適切な対応をしていないのは、単に知らないだけだと思うので、これからも、伝えることを続けたいと思います。
Posted by こうまま at 2012年11月05日 17:19
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