2007年04月21日

春のオススメ本

会報の「オススメの本」コーナーを書いていて、ああ、ブログでも紹介したいな~と思ったので転載。
ゆうの会員さんは二重になってしまいますが、ゴメンナサイ。

konohoshi1.jpg
この地球にすんでいる僕の仲間たちへ
-12歳のボクが知っている自閉の世界-
(DVD付き)
著者:東田直樹・東田美紀
出版社:エスコアール
ISBN:4900851329
価格:1995円

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自閉症の僕が跳びはねる理由
-会話の出来ない中学生がつづる内なる心-
著者:東田直樹
出版社:エスコアール
ISBN:4900851338
価格:1680円

2007年2月28日放送のNHK福祉ネットワークで紹介された「ボクの生きる自閉の世界」。
出演していた自閉症の東田直樹君(14歳)は会話は全くできません。
でも、自分の「内面」を自分自身の言葉で綴ることが出来ます。
上記の本も含めて八冊の作品が出版されています。

番組の中でPCのキーボードを自在に操って自分の心の中を表現していく東田くんの姿に驚愕しました。
これまで、ニキ・リンコさんや藤家さんなど、成人の高機能自閉症の方の本は読んだことがありましたが、十代のしかも会話のできない自閉症児が書いたものは読んだことがなかったので、とても興味をもちました。

自閉症は十人十色。
東田くんも、その中の一人にすぎません。
みんながみんな東田くんと同じように感じているわけではないでしょう。
けれども、彼の言葉は私たちに多くのヒントを与えてくれます。

彼は「知って下さい。僕たちは見かけとはちがって、とても困っています。」と表現しています。
座間市のキャラバン隊も「彼らは困った人ではなく、困っている人たちです」と伝えていました。
なるほど、その通り。

また、東田くんは視覚的にスケジュールなどを提示されるのがとても苦手で「スケジュールを細かく絵や文字で見せないで下さい。」と書いています。
提示されるとその通りに進んでいるか気になって苦しくなってしまうのだそうです。
さもありなん。

タイムスケジュール通りに進んでいるかが気になるのは私たちも同じです。
自閉症者にはとにかく視覚支援をすればいいという事ではなくて、本人の気持ちに添った支援が必要なのですね。
ふむふむ。

更に、彼が両足で飛び跳ねて手をぱちぱちたたくのは、「自分の手足の場所がよくわかるので、とても安心する」からだそうです。
ほぉ~~。そんなもんですか。
目の前で飛び跳ねている我が息子を見ると・・ううむ、息子はちょっと違うような気もしますが(笑)。
でも、そう感じる子もいるのでしょう。

発見もたくさん、気づきもいっぱいの本でした。
春の赤丸オススメです。(こうまま)


「絵や文字でスケジュールを示さないで下さい」にビックリする人もいるかもしれませんが、ごくごく当たり前のことです。
視覚的情報が入りやすいお子さんへの支援で陥りやすい「落とし穴」の一つです。
理解できる子ほどエライ目に遭います。
その通りにいかないと気になっちゃう子って結構いますものね。
ソーシャルストーリーでも同じことが言えますが。

いや~、そのくらい写真や絵を理解して欲しいもんだねぇ、と思ってる私はまだまだ暢気なものです。

さて、あと残り1ページ半。
頑張るぞ~。




posted by こうまま at 21:08| Comment(10) | TrackBack(0) | 本・TV・映画 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こうままさん、こんばんは。

>「絵や文字でスケジュールを示さないで下さい」にビックリする人もいるかもしれませんが、ごくごく当たり前のことです。

…当たり前なんですよね。道理にそって考えればそうなんですが、それ以上に『自閉症者には視覚支援で』が当たり前でしたから、「視覚支援」についてはずいぶん悩んだ時期がありました。

息子は言葉を持ちますが、字が判りません。目よりもむしろ、耳からの情報に頼っている彼にとって別の方法がないか?あちこちで尋ねましたが、「視覚支援がいちばん安定します」と逆にその重要性を諭されました。視覚に訴えるやり方は汎用性があって学校や職場などでも支援しやすいのでしょう。しかしこれでは息子が必要とする支援から離れてしまいます。
紆余曲折のはて、現在はボイスレコーダーなど耳からの情報支援で落ち着いています。発達に応じて、本人に合った支援を考えていこうと日々暮らしの中でヒントを探しています。

東田直樹くんが紹介されたTVは未見なんで、読みたいと思っていました。こちらで紹介されて、ますます読みたくなりました。ありがとうございました。
Posted by ほし at 2007年04月21日 23:12
>「視覚支援がいちばん安定します」と逆にその重要性を諭されました。

うわ~~
これは、大きな勘違いですよね。
見せりゃいいってもんじゃありません。
情報過多でパニックおこす子もいますよ。
「わかりやすくする」のは大事ですが、その方法はさまざま。
視覚支援はその中のごく一部にすぎません。

視覚支援が全ての自閉症者に効果があるわけないのですが、「万能」みたいになってるのは、残念なことです。

うちの勉強会に来ている方のお子さんには、聴覚優位の子もいますし、文字でスケジュールを提示すると拒否して動かなくなるお子さんもいます。
全ての自閉症者にうまくいくやり方なんてないのです。
ある方法が90%に対しうまくいったとすると、当然「効果大」になっちゃうのですが、残り10%にとっては100%ダメな方法なのに「効果ある」って言われて強要されても・・ねぇ。

周囲の情報に惑わされることなく、目の前の支援する子どもをきちんと見つめる。

これが原点ですよね。
日々撃沈し、原点に帰ってばかりいるワタクシですが、死ぬほど勉強し、アメリカにまで行ってきたおかげで、「惑わされる」ことがめっきり少なくなりました。
右往左往しないで済むのは有り難いことです。

鵜呑みにしない

大事なことです。はい。
Posted by こうまま at 2007年04月22日 00:28
なるほどな~、勉強になります。
中には「見え過ぎる」っていう子もいるような気はしますね。
っていうか、うちのセイヤ君を観ていて、思うことなんですけど。
Posted by ジョー at 2007年04月22日 00:31
先日、動きが分からない(どう動くのか理解できてない)という真っ白状態の時、実物と絵カード(ハガキサイズ)とのマッチングができなくなりました。
事前に実物や絵カードに触れ見ていたにもかかわらず、です。
絵カードの文字しか目に入らず(シングルフォーカス?)、かけられている言葉の意味をつかむのに苦労しました。
東田君が「細かいスケジュール」に苦手な思いをするの、ちょっぴり共感できました。
その場その時その人にマッチしている提示って、本人にとっては切実さもある・・・と思います。

Posted by at 2007年04月22日 07:48
すいません、↑名無しで失礼しました~!
Posted by あられ at 2007年04月22日 07:49
あぁ・・・
こうままさん!
今まで、ずっとずっと我が家の自閉っ子の支援に関わる中で、先生方にご理解いただけなかった事、そのものです。
こちらのブログを読ませていただいてて、本当によかったって、思います。
ほしさんが諭されたという言葉、私達も何度もありました。

うちの子は、視覚支援にとても敏感で、当初は、先生方の指示に何でもしたがっていました。でも、もちろんそれは、長くは、続きませんでした。今は、激しい「拒否」に変わっています。辛い記憶として、フラッシュバックもあります。
その「失敗からの学び」を新しい場所、新しい先生方に何度説明しても、「親の勉強不足」とくくられることもありました。
「支援」を考えてくださる事は、正直にうれしいです。
でも「本人に寄り添った支援」かどうか・・・までをお願いするには、まだまだ時間がかかりそうです。
同じ視覚支援でも、本人が「こりゃいい!」と受け取れる事でなければ、助けにならないなあと、日々実感、試行錯誤しています。
東田くんの本、是非読んでみたいです(^^)v
Posted by ななみ at 2007年04月22日 15:43
わぁーーい 私もこの本読みました♪
1.2ヶ月ほど前 アマゾンの何かの検索にこの本がひっかかって 近頃日に日に 飛躍力の高まるうたの『飛び跳ねる理由』が うた側の感性で知りたくて この二冊購入したんです。
『まだまだ こちら側の文化でうたを見ていたなぁ』と只今 反省中です(笑)
Posted by snow at 2007年04月23日 10:12
あたしも両方購入して読みました。
ついつい視覚支援!って思ってしまいますがそれが逆効果になる場合もあると...
本当に色々な気づきがありました。
Posted by かあこ at 2007年04月23日 11:50
お久しぶりです。体調はいかがですか?きっとバボーちゃんのこともあって、お疲れになってたんでしょうね。いつものお元気ブログが読めて嬉しく思ってます。
わたしもこの本、二冊とも読みました。東田直樹君の思慮深さに感動し、またお母様の深い愛情に感銘を受けました。こうままといい、直樹君のお母様といい、世の中にはすごいお母さんがいっぱいいるもんですね。がんばんないと。
 DVDの直樹君を観て、突然直樹君が家にあらわれたら、やっぱり正直戸惑っちゃうなぁと思いました。でも「慣れ」だと思うので、直樹君が書いていたように、普通の子と障害を持つ子が一緒に学ぶことって、お互いを知って、いいところを生かし合えるいい機会ですよね。だって社会っていろんな人が一緒に生きてるんですから。
Posted by ぴぐもん at 2007年04月23日 19:04
◇ジョーさん
「見えすぎる」とか「見せられるとその通りにしないとイケナイと思いこむ」方にとっては辛いようです。
「本人支援」というのからズレなければ、決して陥らない落とし穴ですよね。

◇あられちゃん
余分な情報ってあるみたいですよね。
場面もあるし・・難しいですよねぇ。

◇ななみさん
そうなのですか・・
フラッシュバックするほど「入りがいい」のは、きっと辛いでしょうね・・。
電車のつり広告とかスポーツ新聞の激しい言葉が突き刺さると感じるお子さんも知っています。
本人にとって必要で「ラクになれる」視覚支援であってほしいですよね。

◇姫
で、うたくんの跳びはねの理由って想像できた?
私はじぇんじぇんできなかった(爆)
まだまだ修行が足りないのですなぁ。。

◇かあこちゃん
うん。
使い方、使い方。
こっちの都合のいいように提示すると大抵失敗するらしいよ~。
親とか支援者のためじゃなくて「本人支援」だから(爆)

◇ぴぐもんさん
そそ、慣れだと私も思います。
私も今の仕事を始めるまでは、大人の特にしゃべる自閉症の方ってどうやって接したらいいのか、全くわからなくて、すごく困りました。
今もダメダメですけど、そんなには困らなくなりました。
Posted by こうまま at 2007年04月24日 19:27
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